医療サービス
加藤病院
在宅医療のご案内
訪問診療・終末期医療のご案内
加藤病院は、機能強化型在宅療養支援病院※として登録し、患者さまの在宅での療養を支援しています。
※ 在宅療養支援病院とは、患者様が住み慣れた地域で安心して療養生活を送れるよう、必要に応じた医療・看護を提供できる病院のことです。
具体的には、ご自宅に伺い計画的に診療を行い、いざという時のために24時間対応の専用電話窓口・緊急訪問看護・往診ならびに入院病床の確保といった医療体制を整えています。
訪問診療とは
訪問診療とは、ご自宅や施設に定期的に訪問し、診療、治療、薬の処方、療養上の相談、指導等をさせて頂き、計画的に健康管理を行うものです。
定期的な訪問は、急に具合が悪くなったときだけ医師が診察するものではなく、常日頃から関わることできめ細やかな対応をさせて頂くものです。又、訪問診療では治療だけでなく、寝たきり予防、褥そう(床ずれ)や肺炎の予防、栄養管理、在宅でのリハビリ支援、終末期の患者様の在宅での療養支援など予防から緩和ケアまで包括的に行っております。これらは多くの専門職の連携はもちろん、他の医療機関や介護事業者の方々とも協力し、患者さま中心の医療を提供しております。
皆様のかかりつけ医として、24時間365日サポートさせていただくため、以下の3つの体制を整えています。
(1)24時間365日対応可能な医師または看護師(当院の看護師、訪問看護ステーションかわもとの看護師)による電話相談・緊急訪問看護・往診体制
(2)緊急入院が可能な病床の確保(加藤病院に加え大田市立病院、済生会江津総合病院、邑智病院、浜田医療センター、島根大学付属病院等のご協力を仰ぎます)
(3)加藤病院医療福祉相談員(MSW:メディカルソーシャルワーカー)および在宅療養支援センター等と連携した総合的在宅ケアサービス提供体制
ポイント① 緊急時には24時間、365日対応いたします。
訪問診療をお受けの患者さまには、24時間365日で、電話相談(電話再診)、緊急訪問看護、医師の緊急の往診のいずれかで対応し、必要に応じて救急搬送、当院への入院やその他の病院への手配を行います。
ポイント② 他の介護サービスと連携し在宅での健康管理をサポートします。
介護サービスを受けるためには、かかりつけの「主治医」が必要です。当院の在宅診療科は、患者さまの在宅での状況を把握した「在宅主治医(在宅かかりつけ医)」として、他の介護サービスと円滑な連携を図ります。
在宅主治医としての介護サービスへの関わり
- 主治医意見書の作成
- 訪問看護指示書、訪問リハビリテーション指示書の作成
- 診療計画の策定と調整
- ケアマネジャー(介護支援専門員)との診療情報の共有
- 患者さまの診療に関する担当者会議・退院前の検討会議への参加
- 難病申請書、公費助成を受けるための助言や書類作成
ポイント③ 高度医療機関と連携し、在宅の皆さまへ安心を提供します。
在宅で安心して療養を続けるためには、病状が急変した際に入院や検査を受け付けてくれる病院の協力体制が不可欠です。在宅診療科では、当院での可能な診療体制の提供と、さらに必要に応じて、他の高度医療機関と連携し、緊急時の対応を行っております。
在宅主治医としての支援医療機関とのサービス調整の役割
- 救急時の入院受け入れと、高度医療機関への診療依頼
- 専門的な超音波検査、内視鏡検査、CT、MRIの予約、依頼、実施
- 専門医による診療の予約、依頼
ポイント④ 在宅でも多様な医療が提供可能です。
診察について
【計画的な診療】
毎週1回訪問する曜日とおおよその時間を決めてお伺いします。
病状が安定しておられれば隔週で伺うことも可能です。
診察は全身の診察と、血圧、脈拍、体温、動脈血酸素飽和度(呼吸状態の目安となります)等の測定を行います。主治医は、かかりつけの総合診療医として全身の症状を拝見します。専門的な対応が必要と判断した場合、専門医や医療スタッフとともにチームで診療にあたります。在宅医療もインフォームドコンセント(説明と同意)を基本にしておりますので、わからないことや不安に思われることも気軽にお問い合わせください。ご理解いただけるようわかりやすくご説明いたします。
処方せんについて
診察の際、お薬が必要な患者さまには院外処方せんを発行いたします。院外処方せんは、お近くの調剤薬局にお持ちいただければお薬と引き換えることができます。薬局に行かれるのが困難な場合、薬剤師さんにお薬を届けてもらうこと(有料)や郵送等も可能ですので、お気軽にご相談ください。
検査について
必要があれば、下記の検査を在宅で実施いたします。CTやMRI、内視鏡などの精密検査が必要な場合は、加藤病院や支援医療機関に予約し検査を行います。
- 血液検査、尿検査、便検査
- 心電図検査
- 超音波検査
治療について
下記の医療が提供可能です。事前にご相談ください。
- 一般的な高血圧や高コレステロール血症などの内科的治療
- 痛みやかゆみの対処
- 在宅酸素療法の管理
- 経腸栄養(胃ろう・腸ろう)の管理
- 栄養管理
- 尿道カテーテルの管理
- 外傷や褥瘡などの外科的処置や指導
- 心臓ペースメーカーの管理
- 注射(インスリンなど)の管理指導
- 神経ブロック
- 点滴
- ターミナルケア・在宅ホスピス
- 麻薬の処方や管理
- 急な病状の変化や病状の不安定な患者さまの必要な薬剤の事前処方
上記以外の治療も行えますので、事前にご相談ください。
ポイント⑤ 急変時も安心できる診療体制を作っています。
1.緊急診療(電話再診・緊急訪問看護・緊急往診)
在宅診療科による訪問診療を受けておられる患者さまは、体調の急な変化や、誤薬などの相談も24時間電話相談(電話再診)が可能です。また、必要に応じ、緊急訪問看護の手配、医師の緊急の往診、連携医療機関の専門医への紹介状作成、入院先の手配なども24時間体制で対応いたします。
※なお、ご家族さまの緊急診療は、在宅診療の主治医としての契約がないため対応できません。
2.救急要請
患者さまの病気の具合により、緊急での往診よりも、早期の高次連携病院への搬送が必要と判断した場合は、救急車を要請(119番)する場合があります。たとえば、ろれつが回らない(脳卒中)、胸痛(心筋梗塞)、呼吸困難、下血といった緊急度の高い病状や、迅速な検査をすすめないと生命に悪影響を及ぼすと判断した場合などです。このような場合はかかりつけ医として、救急の受け入れ病院の手配や、搬送先病院への患者さまの診療情報提供を迅速に行い、スムーズな診療連携を図ります。
3.緊急支援依頼先病院
加藤病院への搬入が空床がなく困難な場合や、病状の程度により下記高次医療機関への搬送を依頼いたします。
- 公立邑智病院
- 済生会江津総合病院
- 大田市立病院
- 浜田医療センター
- 島根県立中央病院
- 島根大学医学部附属病院
- 広島市立安佐市民病院
ポイント⑥ 在宅でのターミナルケアや看取りも責任を持って行います。
がんの終末期や老衰で弱られてからも住み慣れたご自宅で過ごすこと、そしてご自宅で最期のときを過ごすことは不可能なことではありません。当院は、訪問診療、訪問看護により痛みや苦しみを和らげ、心理的精神的ケアを行い、患者さまが亡くなる直前まで生き生きとし、ご家族の看病や死別の負担を和らげることを目指しターミナルケアと看取りを行っております。
ポイント⑦ 訪問看護や訪問リハビリテーションも受けることができます。
介護保険を利用する訪問看護
定期的にご自宅に伺い、看護師が対応可能な清潔管理や人工肛門管理などのケアや処置、お薬の管理や配薬を行います。健康相談や栄養相談、ご家族の介護の支援も行います。医師と協力して患者さまの健康管理をいたします。
医療保険を利用する訪問看護
体調の急変時や、看護師による医療処置が必要になった場合、医師の指示により2週間まで期限を設けて看護師の訪問健康管理が受けられます。この場合は医療保険適応になります。
訪問リハビリテーション
脳卒中、肺炎後などによる身体機能低下した患者さまの機能回復や維持のために、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が定期的にリハビリにご自宅にお伺いいたします。専門性の高いリハビリによって、生活の質(QOL)や、日常生活のレベル(ADL)の維持向上を目指すことができます。ADLの低下は、ご家族の介護負担を大きくし、褥そうや誤嚥性肺炎、尿路感染(膀胱炎や腎盂炎など)の危険性を高め、患者さまの生命に影響します。当院では、整形外科医のバックアップを受け、主治医が理学療法士、作業療法士、言語聴覚士とともに、患者さまにあった安全で効果的なリハビリをご提案し実施しています。
ポイント⑧ グループホームや老人福祉施設へも訪問診療を行っています。
普段の健康管理はもちろん、施設での終末期医療(ターミナルケア)、緩和ケア、看取りなども、責任を持って24時間サポートいたします。新しく居住系施設の開設をお考えの皆さまにも開設後の医療支援に関してご提案をさせていただき、開設後の医療支援を提供いたします。
訪問診療Q&A
[お問い合わせ先]加藤病院 在宅診療科 0855-72-9722
▼ 詳しくは下記の窓口までお問い合わせください。
加藤病院 在宅診療科
電話 (0855)72-9722